Notes

　ちょっと疲れすぎたので仕事を早めに切り上げることにしました。２１時退勤のはずが、なんとなくだらだらと新人にあれこれ教えてて結局上がったのは２２時。しかしまあ、ちょっと無理をすれば早上がりできるようになっただけでもずいぶんとましである。
　さすがに２ヶ月連続休みなしは精神に来る。なにかしようという気力がなかなか起きない。まあ店の内部にいる限りは「ちゃんとしてない状態」は腹が立つので改善はするんだけど、いまひとつこう、売上に直結するような攻撃的な仕事をする気にはなれない。まああれ体力も精神力もそこそこ使うからね……。自分だけのことじゃなく、人を巻き込むっていう作業が入るから。
　これで夕方のバイトをきちんと育てれば、現在、うちの奥さまがほぼシフトに入ってない状態になってるので、俺のかわりに週に一度かそこら出てもらえれば完全な休みをとれることにはなる。そのためにも新人教育をがんばらなければなりませぬ。

　んで、仕事終わってからなんか食いに行くことにしました。疲れてていまひとつその気にはなれなかったんだけど、雨が降ってて、んじゃ車でも乗るか、と。雨の日に車を運転するのわりと好きなんですよ。まあ道路の安全地帯でも、バス停小屋の雨宿りでもいいんですけど、外界から切り離されて、そこだけがかりそめの休息場所、みたいなのはわりと好きなほうで、車なんかもそれにあたります。というのは、対比としてスクーターがあるからで、晴れてる日だったらバイクのほうが好きなんですよ。けど雨の日だと「濡れない」「快適な空間」ってのがしみじみと実感できるんですよな。おそらくそれで雨の日の運転が好きなんだと思います。これが雪になると神経使うだけなのでいやです。完璧なスタッドレスでも履いてるならともかく。

　うちの奥さまに３０００円くらいするなんか高級げなインソールを買い与えました。俺がとつぜん前触れなしにキャンバススニーカー狂いになりまして、んで俺って「自分が入手する」のでなくても、近くにいるだれかがかわりに買って「よかった」と実感してるのを見るだけでもけっこう満足するのです。基本的にはひとりで「すばらしい」と騒いでるだけなのですが、自分が買い与えることができるだれかがいれば、その人にも与えて「タダなんだから、まあ試してみればいいじゃない」とかやりだす。鬱陶しいことこのうえない。別にそれで高い評価がもらえなくてもがっかりするわけではなく、要はだれかのレビューがあれば満足する。そういう奇癖があります。
　というわけで、うちの奥さまにもコンバースを買い与えることにしたのです。
　ところがですね、あの人、すぐに脱臼はするわ、かかとの筋肉が弱いのかなんなのか、底の薄い靴を履いてると足に激痛走るわで、とにかく、足をがっちりと保護する靴以外受け付けない。本人の意志と無関係に、肉体が受け付けつないわけです。そんで、以前は仕事中に、まあ４０リットルくらいの荷物背負った登山くらいなら平気だろ、というレベルのトレッキングシューズを履いてました。まあこれも俺が「これはきっといいものだから」と買い与えたんですけども。
　トレッキングシューズ、わりと感動的によかったらしいです。３年で１足履きつぶして、さらにもう１足。ただ、日常の仕事って、本来トレッキングではありえない動作がたくさん入るわけです。んで、それを無理してるうちに、今度は脛の筋肉に疲労が蓄積するようになったらしい。で、これはいかんということでジョギングシューズに変えたんですけども、どうもあわないらしい。足の問題もありますけど、デザイン的にもダメらしいんです。あいだをとってウォーキングシューズっぽいものあるでしょ、という話もあるんですけども、これはデザインが嫌いだからいやだそうです。軽めのワークブーツなんかも考えたんですけど、それも嫌い。
　じゃあデザイン的になにが好きなのかと聞くと、コンバースだって話。しかし健常人以上に足がムダに頑丈な俺が履いても疲れるのがコンバースです。履けるわけねえだろ、じゃあどうしたらいいんだ、というところで、ようやく「この世にはどうやら金をすげえかけたインソールってのがあるらしい」と知ったわけです。
　で、そのインソール、ソフソールって会社のかなりいいグレードのやつなんですが、これがものすごい効果があるらしいです。靴はコンバースではなくて、東京靴流通センターのＰＢ的なやつのハイカットなんですけども、靴底のお粗末さでは似たり寄ったり。そんで、高級インソールを装着して仕事で使ってみたところ「ふつうのジョギングシューズより疲れない！」という驚愕の返答。まじか。そこまでか。高級インソール。
　ちなみに俺自身はすっかりコンバースの靴底にも慣れました。この年で、しかもそこそこ体重あって、しかも日常的に運動しないとなると膝が心配なところなんですが、これはたったひとつの冴えたやりかたで解決しました。
「足音を殺す」
　これです。あたりまえなんですが、足音を殺すためには、着地の際に衝撃があってはなりません。衝撃がなきゃ膝に響きません。今日はじめてコンバースでちょっとした時間歩いてきたんですけども、ぜんぜん膝に響く感じがありませんでした。かわりにほかの筋肉に無理させるためか、変なところ痛くなりましたけど。でもまあ、これは足全体の筋肉を鍛えればどうにでもなりそうなことっぽいので、そのうち慣れると思います。
　というわけで、俺は今後も意味のわからない投げ売りのコンバースを集めようと思います。ひとまずの購入検討ラインは３０００円以下。それで許容範囲なら買います。２０００円以下なら、ひまわりの花から女の子がにゅるりと出てきてるような頭おかしい絵柄でない限りは基本的に買う。
　というと大散財みたいですけど、そもそも靴屋に行くだけの時間が月に一度も取れません。さらにそこそこの品揃えの靴屋が車で１時間以内で行ける範囲に４軒しかなく、しかもそのうち２軒は靴流通センターという救いのない状況です。まあいいとこ買えても３ヶ月とか４ヶ月に一足ってとこでしょう。そもそもですな、ふつうに仕事で履いてても１足半年もたないのです。コンバースなんぞそれよりも壊れやすいに決まってますんで、要するにふつうに買い換えるだけとかいう結果になりそうです。
　あとあれだ、防水スプレーと靴用の乾燥剤買ってこないと。