Notes

　というわけでよくわからんがテキスト共有サービスの新しいのを使ってみることにした。気まぐれなのでいつまで続くかはわからん。そしてこういうサービスの常でいつなくなるかもわかったものではない。
　とりあえずどこかに日記らしきものはほしい。ミクシでもいいのだが、閲覧してくれる人は限られる。あと身内すぎてぶっちゃけすぎる問題もあったりずる。実ははてなにアカウント持ってて、しかもブログは課金してたりするのだが、なんかバレたらいやだなあと思って結局使わなくなってる。なぜ１年契約とかにしたか俺。まだけっこう期間が残ってるうえにデザインも相当にがんばって作ったというのに。あとやっぱり「仕事のこと書いちゃいけない」とかいう制約があると書く気なくすってのもあるね。とりたててテーマ性もなくだらだら書いていくつもり。てゆうか個別のＵＲＬになってアカウントとひも付けされないわけなんで、アーカイブ性もゼロですな。

　このあいだちょっとした長文を別の場所で書いたんだけど、とにかく文章力が激しく落ちている。わかるだろうか。以前のブログに乗せる程度の文章であれば、俺にとっては「書く」という意識すら必要がなかった。結果としてできたものが「本当に」人が読むに価するものかどうかは知らんのだが、ある程度読まれてはいたのだから、それなりの商品価値はあったのだろう。そしてその商品価値とやらがあるものを、俺はまったく力まずに書くことが可能だった。たとえていうならば、うんこしたいなあトイレに来たなあ座ったなあなんか勝手にうんこ出たなあくらいの感じである。
　それがこのあいだ長文書いたときには、かなり腹筋に力を入れる必要があった。いまとなっては大して書きたいことがあるわけでもなし、それでもいいっちゃいいのだが、年食ったせいか、それともリアルに筋トレやってるせいか、せっかくつけた筋力を衰えさせるのはもったいないという考えかたが出てきた。加齢か。これが加齢か。もう加齢でもなんでもいいや。やりたいようにやってやれ。という開きなおりそのものが加齢現象の最たるもんだという話はあります。

　んで、とりあえず今日はネトゲ嫁の話でもする。
　発端はアニメである。今季はあまりにシフトが厳しく、娯楽として消費できるのがアニメくらいのものだった。エロゲは常々やりたいのだが（そして最近はやってるのだが）、なにしろあれは時間がかかる。そして俺は一度エロゲを始めるとやめどきをすぐに見失う人間である。このやめられない度合は相当にひどいほうだという自覚がある。なのでアニメである。アニメはだいたい３０分以内である。なので、新番組とかてきとーに見ていた。
　で、ネトゲ嫁だ。
　正直、絵が好きである。そしてアコの声が病的に好きである。
　お話としてはちょっと謎なものがある。ネットスラングは頻繁に出てくるし、原作を読むとわかるように「最近の若者」のメンタリティをちょいちょいうまく表現してくる。にもかかわらず、なぜか全体の印象が「昭和」という感じがする。
　これは主にアコのキャラ設定と、それに対する主人公の対応によるところが大きい。アコの性格上の設定は非常に古式ゆかしい押しかけ女房系のアレである。そしてそれに対する主人公のメンタリティがなぜか亭主関白のそれである。だから気に入った、ということではない。二人の関係性でいうと、実は違和感のほうが大きい。
　しかしアコ単体はとてもよいものである。といって、どこがよいのかというと、実はあまり思いつくところがない……。うる星ではしのぶ派でしたし、天地無用では阿重霞派でしたし、あれ、基本嫉妬深い姫キャラ好きなんじゃないでしょうか。だめじゃん。
　まあとにかくアコはよいと思うわけです。
　とはいえ、それに付随して巨乳アリになってしまったのは、かなりのアイデンティティの危機といえます。

　さて、以前からいっているとおり、俺は「巨乳だから嫌い」と直結するわけではありません。界隈にいる人たちはおっぱいを呪いの象徴かなにかのように把握する人たちが多いのですが、俺は別にそれほどのことはありません。過去のことを思い出しても好きになった巨乳キャラは一人もいません。いないんだよ。なぜだ。
　俺が苦手なのは巨乳であることに付随して「おっぱいがすごい重要である」という世界観が構築されていることそのもののほうなのです。たとえば俺はおんなのこがちょっとくさいとけっこういいなあと思う国の人であり、女の子の価値が体臭を中心に構成されているような世界観にはわりと魅力を感じます。ISLANDよい。
　しかし体臭にあまり興味がない人たちにとって、その世界観は非常に居心地の悪いものなのではないでしょうか。自分は体臭に特に興味はない。せいぜい女の子はシャンプーの香りとかするとちょっと興奮するなあくらいの人たちにとって「ごめんね、昨日お風呂入ってなくて。くさいでしょ？」などというセリフが跳梁跋扈する世界が居心地がいいか。「外見だけならかわいいのに！　なぜ体臭なんかに言及するんだ！！　くさくてだれが得をする！！」俺だ！！などと憤るのではないでしょうか。
　俺の巨乳に対するスタンスはこれとよく似ています。
　そもそも世に巨乳キャラが登場してそれにまったく言及されない作品なんてあるでしょうか。ヤマノススメなんかは作品の雰囲気もあって「とうぜんありうる程度の注目」しかありませんでしたが、あれはメガネかけてるし俺そもそもあいつあんま好きじゃないです。
　基本男性向けの作品で巨乳キャラがいて巨乳に着目しない作品なんか存在しないんですよ。俺の巨乳アレルギーはそうして形成されたものなのです。
　ですから、きっかけさえあれば別に大きいおっぱいでも許容できる、という理屈にはなります。
　けど、アコはわりとテンプレ気味に巨乳です。当人にその自覚があまり（まったくではない）なさそうというのはありますけど、周囲の扱いとしては明確に巨乳です。
　ですから、それを気に入ってしまうということは、俺にとっての敗北となります。いや、単にアコが好きなだけならいい。俺は……アコなら……巨乳でもいい、むしろおっぱいに顔を挟まれて「くさい、えろい、くさい、えろい」と、史上最低の陰毛占いとかしてもいいという気分に、一瞬とはいえなってしまったのです。

　アイデンティティ・クライシス。
　いろんなパターンがあります。最近ではぽっての件が記憶に新しい。俺いつになった映画３話以降見るの。
　我々は欲望をもって女の子のキャラを消費するいきものであります。よって、ぽってに関しても「実はくさいんじゃないか」「自分しか部屋にいないときにだらしなく太ももの内側とか掻いてたりしないだろうか」「ぽっての足の指のあいだを綿棒でこすって、それを自分の鼻に突っ込みたい」などと考えてしかるべきなのです。いや、考えたけど。
　しかし俺は（もう一人該当者がいますが）ぽってを「娘」として消費しそうになってしまった。いや、もうほぼ完成しているといえる。自分がぽってにとってのなにになりたいかと考えたときに、ふつうであれば「周囲を粘着質にとりまく空気」だとか「お風呂マット」だとか「便器」という答えが出てくるわけなんですが、俺は、お父さんでいいと、そう思ってしまった。
　わかりますでしょうか。
　この世に生を受けて４５年、だれよりも長く、女の子を消費してきた。プリメやったときだって女の子を娘としては消費しなかった。何回やっても高級娼婦にしかならなかったんだけどあれなにが悪かったの。目の前にブヒィいう若者がいれば「この小僧が！！」と怒鳴りつける自信すらあった。
　その俺が、お父さん。
「お父さん！」
　ぽってが駆け寄ってくる。
「お父さん」
　ぽってが仕上がった写真を見せてくる。
「お父さん……」
　軒先で雨宿りしていたぽってに傘を差し出すと、そう呟いて見上げてくる。
　もう、お父さんでいい。もう、いいんだ……。
　そう思ったときに、俺のアイデンティティは一度死んだのです。
　そしていま、俺は二度目の死を迎えようとしています。俺はこのまま巨乳を受け入れる人生を送ることになるのか。豊満なおっぱい見たら「ああ、それで僕の足を挟んで足パイズリしてくれるかい……」などと願うような人間になってしまうのか。なるわけねえだろボケが。
　いま、ネトゲ嫁のアニメは３話で止まってますが、続きを見たらアコのおっぱいに抵抗できる自信がないのです。「うわあ……揺れてるね……」などと思ったときに、俺はおそらく死にます。もしある日、俺のハンドルネームがとつぜん変わっていたら、新たな生を歩むしかなくなった、なにがしかの事情が発生したと思ってください。

　こんな感じで日々なんか書いていこうと思います。ヒマな方はつきあってください。