Notes

・古代の日本における漢文の役割について学んでおいてください。
テキストには以下のように記述されている。
『古代の和語の世界は、まるで白黒映画であった。古代ヤマト民族が色覚異常
だったわけではない。ただ文明化される前のヤマト民族の社会生活では、鮮やかな色彩を言い分ける必要がなかった。そのため、色彩を専門に表す語が乏しかった。ヤマト民族は、漢字や漢詩文を学ぶことで、自らの頭の中身を改造して「日本人」になると、一転して色彩の美に熱中するようになったが、これは７世紀以降のことである。古代ヤマト民族は、色彩語だけでなく、時空把握用語も、あまりもたなかった。たとえば時刻が早いのと、スピードが速いのとは、まったく違う概念である。英語でもearlyとquickの別の言葉を使うが、しかし和語では「早い」と「速い」を区別せず、ともに「ハヤシ」の一語で済ませていた。』

・漢文が中国から日本に伝わってどう変化したのかを調べてください。
『漢文はファッションだった。遅くとも２０００年までには、日本列島に漢字を書いたものが伝来していた。ただし当時のヤマト民族が漢字の意味をちゃんと認識していたかどうかは、不明で、２世紀から４世紀にかけての遺跡からは、日本人の祖先が書いたとおぼしき漢字の遺物もいくつも出土している。いずれも西日本の遺跡である。古代ヤマト民族は漢字を、文字というより、ファッショナブルなマークのようなものとして認識した可能性がある。４世紀初頭までの漢字の遺物は、いずれも出土品であり、伝世品は皆無である。中東では、最古の文字遺物は、交易や税金などについての行政、経済文書であり、伝達媒体であった。中国では、最古の漢字である甲骨文字は、権力者の威信材であり、記録媒体であった。日本列島の文字遺物を見るに、文字は伝達媒体でも記録媒体でもなく、一種の装飾としてのみ使われていたようである。つまり４世紀頃まで、日本列島では、本格的な文字文化は定着していなかったらしい。』


・日本語のなかに漢文が取り入れられた過程やその結果をまとめておいてください。『現在、確認されている限りでは、日本列島から出土する最古の漢字の遺物は、約２０００年前までさかのぼる。弥生時代の漢字の遺物のなかで最も有名なのは、「漢委奴国王」の金印である。３２P～』

・近世以降の日本での漢文の役割を考察しておいてください。
？

・日本の知識人と漢文の関係を整理しておいてください。
９７P？あたり