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1、 芸術作品における意味の変遷について:美術史の中で、明治期の日本美術における作品が持つ意味や人物の評価がどのように変化してきたのか、それに影響を与えた社会的、文化的背景について考察する。
明治期の日本の美術家
・正木直彦
略歴・時代背景:
美校の4代目の校長が正木直彦(1862~1940)である。
1932年3月、在任じつに31年におよんだ校長を退任した。
就任が1901年だから、20世紀の3分の1も美校を率いたことになる。しかし岡倉天心と正木直彦の2人は、1862(文久2)年生まれの同い年。
明治維新(1868)年以降、19世紀後半の美術界は、欧化主義・国粋主義といった政府の方針をめぐって、西洋系と伝統系、それぞれのなかでの新旧両派が、熾烈な競争をくり広げていた。
20世紀に入ってようやく、両者は共存へと向かう。その歴史を美校では、前者の19世紀を天心、後者の20世紀を正木が背負った形になっているのだ。だから後者での調整役としての正木の性向は、それ自体が時代的な役目を背負っていた。
まだ美校騒動(1898年)の余韻がのこる就任早々、辞職した下村観山の復職を天心に求めたのも、また退任まぎわの1931年、校内の中心地に天心の銅像を建てたのも、正木だった。そしてもう1点、正木と岡倉は2人ともに文部官僚出身の校長だった。
正木は初め小学校教諭をして、それをやめてから東大、文部省に入ったため、天心とは重なっていない。
実際、正木までの校長は、すべて官僚だった。しかし、つなぎ役の赤間信義(文部省)を経て、2ヵ月後の同年5月、西洋画科教授の和田英作が新校長になったことは、美校史上の画期となるできごとだった。教授会が選出し、一方でなお帝国美術院長の職にあった正木が推薦するという形で、初めて作家校長が生まれたのである。和田は、岡田三郎助とともに長く黒田清輝を補佐してきた人物だ。作家校長という意味では、この黒田が最初でもおかしくなかった。黒田は、正木に勝るとも劣らない美術行政家でもあったからだ。現職のまま、正木より早い2代目の帝国美術院長となり(初代は森おう外)、貴族院議員にもなったが、1924年にすでに歿していた。
この和田英作を最初として、とくに民主化と大学自治が進められた戦後は、学内から学長が選出されていくことになる。
(1)
・黒田清輝
略歴・時代背景:黒田清輝(1866~1924)は、近代日本の美術に大きな足跡を残した画家であり、教育者であり、美術行政家であったといえる。ことに明治中期の洋画界を革新していった功績は大きく、その影響は、ひろく文芸界全般におよんだ。現在の鹿児島県鹿児島市に生まれた黒田は、幼少時に上京、伯父黒田清綱(きよつな)の養嫡子となった。
17歳で、法律の勉学を目的にフランスに留学したが、二年後には絵画に転向し、フランス人画家ラファエル・コラン(Louis-Joseph-Raphael Collin)に師事。九年間にわたる留学中、アカデミックな教育を基礎に、明るい外光をとりいれた印象派的な視覚を学んだ。明治26(1893)年に帰国し、日本にそれまで知られていなかった外光表現をもたらし、その背後のリベラルな精神と思想とともに大きな影響を与えた。明治29(1896)年には、美術団体白馬会(はくばかい)を結成、またこの年創設された東京美術学校(The Tokyo Art School)の西洋画科の指導者となった。以後、黒田は、この白馬会と東京美術学校において、多くの新しい才能を育てるとともに、やがて美術界の中枢となった。
また、画家としても、外光表現だけではなく、「智・感・情」(Wisdom,Impression,Sentiment)、「昔語り」(Talk on Ancient Romance)など、アカデミズムとしての「構想画」(grand composition)の制作をこころみるなど、本格的な西洋絵画の移植につとめた。後年には、絵画制作のかたわら、貴族院議員や帝国美術院長を歴任し、美術行政家として活躍した。(2)
主な作品:「智・感・情」
「智・感・情」〈黒田清輝筆 一八九九年/油絵 麻布〉
絵画 / 明治 / 関東 / 東京都
東京都
明治
3面
東京文化財研究所 東京都台東区上野公園13-43
重文指定年月日:20000627
国宝指定年月日:
登録年月日:
国宝・重要文化財(美術品)
文化遺産オンライン
解説:本図は日本人モデルを用いた裸婦像の嚆矢といわれるが、裸体画論争に対する画家の意識的な制作ともみえる。しかし、モデルの個性を切り捨てプロポーションを極端に理想化し、背景を日本画のような金箔地としていることなど、画家の制作意図がむしろ本格的な構想画の制作にあったことを示している。本図は明治三十二年に加筆されたあと、同三十三年(一九〇〇)パリ万国博覧会に出品した意欲作であって、日本側出品者では最高の銀牌【ぎんぱい】を受賞しているが、黒田が当初より万博出品を予想していた可能性も指摘されている。このような構想画の試みは、藤島武二や青木繁らに形を変えて引き継がれていく。
日本洋画史の上で黒田の画業を評価するとき、明度の高い色彩をもって日本的な画題を描いて見せた「舞妓」や、日本的な洋画表現を具現した「湖畔」と並んで、西洋の正統的な絵画観を日本に移植しようと努めたという点で、裸婦を用いて抽象的概念を表現しようとした記念碑的な作品である本図もまた、高い価値を有しているといえよう。(3)
「昔語り」
昔語り下絵構図II 1896年
『昔語り』の着想をえたのは帰国直後の京都旅行(1893年秋)のこと。清水寺附近を散策していて高倉天皇陵のほとりで清閑寺に立ちより、寺の僧が語った小督悲恋の物語を聞いたとき、黒田は現実から離脱するような不思議な感動におそわれた。2年後『朝妝』裸体画事件のあと、ときの文相西園寺公望とあって語り合い、西園寺の斡旋で住友家との契約がなり、翌年から制作がはじめられた。本館で所蔵する木炭素描にみられるように、全身、部分図、裸体まで入念なデッサンが試みられ、さらに油彩による習作が描かれて完成作品がつくられていった。制作が完全に終ったのは2年後の1898年のこと。完成作が焼失してしまった現在、図の全体を知るにはこの『構図II』しかない。黒田の入念な制作過程、習作の多さをみても、最高潮期の中でも代表的な作品にあげられるべき作品だった。
(4)
「湖畔」こはん(麻布に油彩)
東京都
明治/1897
1面
東京文化財研究所 東京都台東区上野公園13-43
重文指定年月日:19990607
国宝指定年月日:
登録年月日:
国宝・重要文化財(美術品)
文化遺産オンライン
解説:箱根の芦ノ湖と彼岸の山を背景にして涼をとるこの麗人の像は、現在では《湖畔》の題名でひろく知られているが、明治30(1897)年の第2回白馬会展では《避暑》の題で出品され、1900年のパリ万国博に《智・感・情》などとともに出品されたものである。明治30年夏、黒田は照子夫人を伴って箱根に避暑のため滞在、そのときに描かれたものである。のち、夫人はそのことを回想して、「私の二十三歳の時で、良人湖畔で制作しているのを見に行きますと、其処の石に腰かけてみてくれと申しますので、そう致しますと、よし明日からそれを勉強するぞと申しました。・・・・雨や霧の日があって、結局一ヶ月ぐらいかかりました」と語っている。日本の夏の高地のくすんだ風景、湿潤な大気を淡い色調と平滑な筆致により、スナップショット的な構図のなかに見事に描きだしている。(5)
・横山大観
略歴・時代背景:横山大観は、昭和32年暮以来気管支炎のため自宅で療養中であったが、その後の衰弱はなはだしく、33年1月26日逝去した。享年89歳。本名秀麿。明治元年9月18日水戸藩士酒井捨彦の長男として水戸市に生まれた。明治11年に一家をあげて上京、大観は湯島小学校から東京府中学校、東京英語学校に入学し、傍ら渡辺文三郎に鉛筆画を習っていた。明治21年母方の親戚横山家を継いで改姓、またこの年東京英語学校を卒業し、結城正明について日本画を学び、翌年、新設の東京美術学校に入学。明治26年、「村童観猿翁」を卒業制作として同校を卒業、暫く母校の予備校教師となった。ついで、28年京都市美術工芸学校教諭となり京都に赴任、この頃、古美術の模写に従事し技法の研究につとめていたが、翌29年には東京美術学校に迎えられて帰京。同年日本絵画協会の第一回共進会に「寂静」第2回展に「無我」などを出品、いずれも受賞している。31年、校長岡倉天心の退職とともに同校を退き、日本美術院の創立に参加し、評議員ならびに正員となった。以来、日本美術院と日本絵画協会の聯合共進会に作品を発表し、天心の日本画革新運動の主要メンバーとなつて新時代の日本画創造に全力を注いでいった。
線描をすてて、いわゆる朦朧体の画法をあみだし、「屈原」「釈迦父に逢ふ」を制作した明治30年代は、新しい日本画をもとめての苦闘の時代であった。(6)
主な作品:無我 むが
絵画 / 明治
横山大観筆
明治30年(1897)
絹本着色
148.4×87.2
1幅
文化遺産オンライン
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/431554
解説:老荘思想に発し、禅の境地としての根源的な命題である「無」の絵画化、あるいは擬人化がこの作品のテーマとされる。
日本の季節感のなかに「無」の理想を描こうとした大観の着想は、過去の人物画に直接的な手本を探せない、新しい絵画の創造につながった。
(7)
・菱田春草
・狩野芳崖
・橋本雅邦
(1)タイムカプセルに乗った芸大
筆者:佐藤道心
https://www.geidai.ac.jp/geidai-tuusin/timecapsule/b4.html
(2)黒田記念館
https://www.tobunken.go.jp/kuroda/gallery/japanese/kuroda.html
(3)文化遺産オンライン 智感情 黒田清輝
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/207340
(4)黒田記念館 黒田清輝 昔語り 黒田清輝
https://www.tobunken.go.jp/kuroda/gallery/japanese/mukasi01.html
(5)文化遺産オンライン 湖畔 黒田清輝
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/16904
(6)東京文化財研究所 横山大観
https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/8862.html
(7)文化遺産オンライン 無我
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/431554
2、現代美術における伝統と革新の関係について:美術の現代的な表現手法や技術が伝統的な美術に対してどのような影響を与えているのか、また、それが美術の価値や評価にどのような影響を与えているのかについて考える。
3、 芸術家の生涯や制作過程について:明治期の日本美術における芸術家の生涯や作品制作に関する資料から、作品の背景や制作過程について調査し、芸術作品の評価に影響を与えた出来事や情報を探求する。
4、芸術作品における表現手法の比較について:時代や地域をまたいで、明治期の日本美術と西洋絵画の、ある種の表現手法(例えば、抽象画や立体作品)がどのように変化してきたのか、その技法やスタイルの変遷について比較し、芸術史の一面を明らかにする。
5、芸術作品のコレクションや美術館の役割について:美術館やコレクションに収められた作品がどのような歴史的・文化的背景を持つのか、そのコレクションや美術館が芸術史研究に与える影響について考える。
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